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ごあいさつ

  • お子様やご家族の障がいや将来の社会生活のことで悩まれているあなたへ。実は、私もそうでした。
  • お子様やご家族の障がいや将来の社会生活のことで悩まれているあなたへ。実は、私もそうでした。

    一般社団法人 Live together 理事長
    多機能型事業所 一葉 理事長
    谷脇 智恵子

診断を受けたのは彼が3歳6ヶ月の時。
私の息子は発達障がいをかかえています。

当時、私は途方にくれていました。
なぜ私の息子が? なぜ、私が…?

「息子はこれからどうなるのか」
「この子にどれほどの困難が待ち受けているのか」
「一人前に仕事をして自立できる日がやってくるのか」
「私たち親がいなくなったあとはどうなるのか」

日々の育児の困難さ、社会からの孤立感、押し寄せる将来への不安、うまくいかないうまくできない…やり場のない憤り・自分の無力さに涙が止まらなくなることも一度や二度ではありませんでした。

その当時私は夫と共に別府市内で眼科クリニックの経営をしていました。
スタッフも複数名かかえていたため、責任者として仕事を休むわけにもいかず、仕事と育児を両立せざるを得ない状況のなか、発達障がいに対する知識や情報もあまりなく、とにかく途方に暮れ、困惑していたのを覚えています。

それでも「息子のためになるなら」と、本を読み、調べ、多くの療育の専門家にも会いました。

その中で、たくさんのことにチャレンジしました。
栄養療法に基づいた日々の食事の改善、ビジョントレーニング、ホースセラピー、発達支援コーチ、ブレインジム、BBAs®、BBIT、メンタルヘルスカウンセリング…。良いと思ったことは積極的に採り入れ、真剣に取り組み、多くの資格も取りました。
それらの知識・経験を通して息子と向き合ううちに、彼は想像以上に多くのことを身につけ健やかに成長していってくれました。
ひとつ、またひとつと成長の喜びを積み上げるたびに、希望と確信をもてるようになっていきました。
「将来、私がいなくなったとしても、この子は自立できる!」と。

リブ・トゥギャザー設立のきっかけ

試行錯誤を繰り返しながらの子育ての過程で、私と同じ悩みを持つたくさんの方々と出会いました。

私と同じように、障がいに関する情報の少なさ、施設の少なさ、理解者の少なさの中で日々子育てに向き合っているお父様・お母さま方。私のほうが先に経験を積んでいたことから、ご相談を受ける機会も多く、少しでも不安を取り除き、希望を持っていただればと思い、私なりに学んできた知識や経験をお伝えしてきました。同じ悩みを共有できる相手がいるだけでどれほど救われるかは私も身をもって学んできました。

彼らの悩みや不安が和らぎ、お子さまの成長の喜びを分かち合ううちに、「同じ境遇でまだ出会えていないたくさんのお父さま、お母さまの受け皿となれる場をつくりたい」という想いが自然と芽生えてきました。そして、責任を持ってサポートできる「事業」として障がい福祉サービスに取り組む決断をしました。
こうして2017年に立ち上げたのが一般社団法人リブ・トゥギャザーです。

ただ、当初から私は障がい福祉サービス事業所を運営するだけでは不十分だと考えていました。本当の意味で、私の息子や同じ境遇の方々が安心して一生を充実して暮らすためには、もう少し視野を広げる必要がありました。

今はまだない「ある村」のおはなし

じつは今、私。
あることを考えるとワクワクが止まりません。
そして、せっかくこれを読んでくれているあなたにそのワクワクをお伝えしたくてたまらないんです(笑)。

それは、今はまだない「ある村」のおはなし・・・。

その村はいつも色々な人で賑わっています。
遊び盛りの子供、働き盛りの大人、お年寄りの方。老若男女問わずとにかく色々な人が色々な場所で同じ時間を共有しています。

その村には、乳児期、幼児期、学童期、青年期、成人期、壮年期、老年期と一生涯を過ごせる施設や、施設間の交流やイベント・行事も頻繁に行われます。

スペシャルニーズを持つ子供が過ごす福祉施設もあれば、保育園や学童保育施設もあります。
保護者の方がわが子を見守りながら過ごしたり、情報交換をする交流の場もあります。
お互いの個性・強みを発揮しながら働ける店舗・商業施設・オフィスがあります。
みんながストレスなく快適に過ごせる住居もあり、グループホームや老人ホーム、サービス付き高齢者住宅といった施設もあります。

自然豊かなその村には、畑があり、田んぼがあり、牧場があり、「食の安全」と「高い食糧自給率」とを実現しています。
土にまみれながら試行錯誤を繰り返し、各々が楽しみながら農作物を栽培し、動物の世話をし、生産活動に従事しています。
村にはレストランやカフェなどの飲食店も多数あり、収獲した野菜、果物、肉、魚、乳製品等を使った料理が提供されています。

充実した休日を過ごせる場所もたくさん。
ゲームセンターや体を動かせるアミューズメント施設。
自然を満喫できるキャンプ場やアスレチック。
疲れを癒してくれる温浴施設。

村には多くの人が様々な目的で訪れます。
そこに住む人。働く人。昼食を食べにくるビジネスマンやOL。休日や余暇のレジャーを満喫するカップルやファミリー。農業体験にやってくる周辺地域の子供や大人たちなどなど・・・。
そこは決して地域社会から隔絶された空間ではなく、どんな人でも普段通り必要に応じて自由に出入りできる、ひらかれた村になっています。

「スペシャルニーズ」というのは、その人の個性のことだと私は思っています。 たとえば、
運動は苦手だけど勉強は得意。
勉強は苦手だけど料理は得意。
書道は苦手だけど絵を描くのは得意。
など、どんな人でも一長一短ありますよね?

少しコミュニケーションが苦手でも、彼が持つ人並み以上の集中力は高い生産性を実現しているかもしれません。 作業のペースはゆっくりでも、彼女の明るいキャラクターのおかげで楽しい職場になっているかもしれません。

大事なのはそこにいる人たちがお互いの個性を認めあうこと。

その村では全ての人が、年齢、性別、血のつながりを超えて、誰かの強みに助けられ、誰かの苦手に手を差し伸べています。
様々な個性がごちゃまぜになりながらも、それがごく当たり前の光景として調和がとれた、そんなキラキラした村。

と、ここから少し現実的なおはなしになりますが・・・。
現状の障害福祉制度、介護保険制度の中では、障がいを抱えるご本人様、またそのご家族が、一生のうちで何度か大きな決断を迫らる場面が訪れます。

たとえば、

・スペシャルニーズが見つかり、右も左も分からない中で各種申請や施設探しをしなければならない

・年齢制限により馴染んでいた施設を出て、新たな施設を探さないといけない

・家族から離れて自立した生活にチャレンジすることになった

・家族の高齢化が原因でサポートが難しくなってきた

・65歳で障がい福祉サービスが受けられなくなった

など。

そんな時この村は、決断を優しく包み込んでくれる受け皿となります。
勝手の分かる環境の中で、信頼できる仲間に囲まれて、スムーズに次のステージに進むことができます。
例えば、放課後等デイサービスに通所していたお子さまが18歳になるタイミングで就労継続支援事業所に切り替え、村にあるお店や施設、農場など幼少期から慣れ親しんだ環境下で働く・・・といったこともシームレスに叶えることができるんです。

安全な食物の生産能力と高い食糧自給率を誇る村。
幅広い選択肢から自身の能力に応じて仕事を選ぶことができる村。
余計な垣根なく地域社会と密接に交わりながら経済的に自立した村。
ゆりかごから墓場まで。
一生涯、充実した日常が続く、そんな村。

・・・・・・

さて、ここまで「村のおはなし」お読みになってどう思われましたか?
「そんな夢のような村、あったらいいけど実現は難しいだろうなぁ・・・」
と感じましたか?

実はこの村。
「夢」ではなく、もう「現実」としてどんどん動き出してるんですよ。

加速的に進行する村づくり計画

2017年のリブ・トゥギャザー設立とほぼ同時期に、子どもの発達支援と放課後等デイサービスをご提供する多機能事業所「一葉(ひとは)」を別府市に開設しました(一葉はその後、大分市城崎と西大分にも開設)。

さらにその子たちが大人になっても共に歩める場として、B型就労継続支援事業所「二葉(ふたは)」を開設。
障がいの診断を受けてからの生き方をご本人様・ご家族様と共に描いていく「三葉(みつは)」。 生活介護を通したトレーニング、労働、地域社会とのつながりをサポートする「四葉(よつは)」も相次いで開設しました。
また、障がい福祉サービス事業だけではなく、一般の就学児向けの民間学童保育「エスプリ」を開設。

そうした障がい福祉サービス事業所や保育施設の開設・運営と並行して、九重町に畜産や農作物の栽培・収穫ができる「優廣牧場」を開園。大分市内にベーカリーカフェレストラン「クシェル」を2店舗オープン。
これらの店舗では牧場で採れた生乳や農作物で作ったパンや料理が提供されていて、通所者の方々が作ったクッキーやラスクなどの販売も行なっています。店舗での接客にもチャレンジしていただいています。

これらは最初の5年間で手がけてきました。

最初は私も含め数名のスタッフでスタートしましたが、この期間で40名ほどまで拡大していきました。最初はゆっくりした歩みでしたが、私の想いに賛同してくれる仲間や、私一人では思い至ることのできない視点・角度から助言・ご支援をいただける方々が増えるにつれ、村づくり計画は急加速度的に進行しています。
こうしている今この瞬間も、稲作、畑作、酪農に加え、魚の養殖など「食」に関する施設・設備も着々と拡大していますし、休日に体を動かしたりゲームをしたりできるアミューズメント施設も建設計画が進行しています。
「夢のような村」が実現するのも、そんなに遠い未来の話ではない。・・・と今は確信しています。

いつか出会うあなたへ

すべては、障がいを抱える息子の育児を通して、彼の人生と深く向き合うことから始まりました。

彼が私の中に潜んでいた想いや行動のエネルギーを引き出し、導いてくれなければ、こんなにたくさんの方々の笑顔に出会えることもなく、こんなに希望に満ちあふれた未来を思い描くこともできなかったと思います。
途方に暮れていたあの頃には思い至ることができませんでしたが、今は、私を選んで生まれてきてくれた息子との出会いに感謝でいっぱいです。

きっと私もあなたも、この先たくさんの楽しいことに出会います。
そして、たくさんの困難や悲しみにも遭遇します。
けれどここでは、一人で抱え込み絶望感に打ちひしがれることはありません。リブ・トゥギャザーはどんな喜びも悲しみも、分かち合い共に乗り越え生涯に渡り成長していける場所です。

あなたと出会える日を、そして共に歩み出せるその日を、心待ちにしています。

一般社団法人 Live together 理事長
多機能型事業所 一葉 理事長

谷脇 智恵子

一葉の由来

一葉